コラッツ予想は、数学における有名な未解決問題の一つです。この予想は、 任意の正の整数に対して、「偶数なら2で割る、奇数なら3を掛けて1を足す」 という小学生でも理解できる2つの簡単な計算を繰り返すと、最終的に1にな るというものです。様々な方法や試みがなされてきましたが、厳密な数学的 証明が見つかっていないため、コラッツ予想は未だ証明されていません。 多くの研究は、この2つの簡単な計算を一緒に考えることに焦点を当ててい ますが、もし2つの計算を分けて、2で割った結果を一時的に保持するとどう なるでしょうか?
正整数Dが「3を掛て1を足す(奇数演算)」をn回したと、「2で割る(偶数演算)」 をm回した後に1になる場合、次のように表現できます。
Dn + Yn = 2m [1] ここで、Dn = 3n*Dです。任意の正整数Dに対して、コラッツ予想の操作に基づい てそのようなYnが存在する場合、コラッツ予想は成立するはずです。ここで必要 なのは、コラッツ予想の操作によってYがどのように築き上げるか、そしてその ようなYnが存在するかどうかを解明することです。
任意の正整数 D は、2 の k(0) 乗(偶数部)と奇数(奇数部)の積として表す ことができます。 D = 2k(0)(Q*2 + 1) [2] ここで、コラッツ予想の操作を奇数部に適用し、2 で割った回数を集めて 2k(0) 部に加算します。コラッツ予想の操作では、任意の奇数を別の奇数にするには1 回の奇数演算と 1 回と以上の偶数演算が必要です。例えば、
(1) 数 3: 3*3 + 1 = 10 → 5, 1回の奇数演算と1回偶数演算、1を集める → 2k(0)+1 (2) 数 9: 3*9 + 1 = 28 → 14 → 7, 1回の奇数演算と2回偶数演算、2を集める → 2k(0)+2 (3) 数 13: 3*13 + 1 = 40 → 20 → 10 → 5, 1回の奇数演算と3回の偶数演算、 3を集める → 2k(0)+3 (4) 数 37: 3*37 + 1 = 112 → 56 → 28 → 14 → 7, 1回の奇数演算と4回偶数演算、 4を集める → 2k(0)+4
。 2k(0)[3(Q*2 + 1) + 1] = 3*[2k(0)(Q*2 + 1)] + 2k(0) = 3*D + 2k(0) = D1 + Y1 D1=31*D,Y1=2k(0),D1>Y1 [3]
別の方法で: 2k(0)[3(Q*2 + 1) + 1] = 2k(0)[3*Q*2 + 4] = 2k(0)+1[3*Q + 2] = 2k(0)+1*2x*(Q1*2 + 1) = 2k(0)+(1+x)*(Q1*2 + 1) 1+xを集める, x=0,1,2,... = 2k(1)*(Q1*2 + 1) k(1) = k(0)+(1+x) [4] 1回の奇数演算と1回と以上の偶数演算を行うと、式[2]から新し式が得られます。 D1 + Y1 = 2k(1)*(Q1*2 + 1) k(1)>k(0) [5] 式[2]を比べで: D→D1+Y1,2k(0)→2k(1)=2𝑘(0)+(1+𝑥),Q→ Q1
式[5]の奇数部(Q1*2 + 1)にもう一度「3を掛て1を足す」と「2で割る」を掛け て、次のようになる。 2k(1)[3(Q1*2 + 1) + 1] = 3*[2k(1)(Q1*2 + 1)] + 2k(1) = 3*D1 + 3* Y1 + 2k(1) = D2 + Y2 D2=32*D, Y2=3*Y1+2k(1), D2>=Y2 別の方法で: 2k(1)[3(Q1*2 + 1) + 1] = 2k(1)[3*Q1*2 + 4] = 2k(1)+1[3* Q1 + 2] = 2k(1)+(1+x)*(Q2*2 + 1) 1+xを集める, x=0,1,2,... = 2k(2)*(Q2*2 + 1) k(2)=k(1)+(1+x), k(2)>k(1) 式[5]によれば、次の式が得られだ。 D2 + Y2 = 2k(2)*(Q2*2 + 1)
奇数部分について「3を掛て1を足す」と「2で割る」をステップnまで繰り返し、 次のようになります。 Dn + Yn = 2k(n)*(Qn*2 + 1) Dn=3n*D, Yn=3*Yn-1+2k(n-1) [6] Y0 = 0 と仮定すると、次のようになります。 Y1 = 2k(0) = 3*Y0 + 2k(0) それはYの建てるプロセスは次のようになります。 Y0=0, Y1=3*Y0+2k(0), Y2=3* Y1+2k(1),..., Yn=3*Yn-1+2k(n-1) k(0) < k(1) < k(2) < ... < k(n) kの最小増分は1であり、任意の奇数に対してk(0)=0、kの最小シーケンスは次の ようになります。 K=0,1,2,3,...,n Yの最小シーケンスは次のようになります。 Y = 0,1,5,19,65,211, ...,3n-2n.
要約すると、コラッツ予想の反復プロセスでは、DとYはそれぞれ3倍になり、Dは 変化しませんが、Yは毎回2kずつ増加し、Yはどんどん大きくなります。最初は Y1<D1ですが、反復が進むにつれてYはDを超え、あるステップでY≤DからY>Dに 変化します。 ステップn-1でYn-1 ≤ Dn-1、ステップnでYn>Dnと仮定すると、式[7]から次の式が 得られます。 2m-1 < Dn + Yn = Dn + 3*Yn-1 + 2k(n-1) <= 2m [8] 2m-1 < Dn + 3*Yn-1 + Δn = 2m [9] Yn-1 ≤ Dn-1からYn>Dnになるを満たすためには、2k(n-1)(Dnと3*Yn-1の差)が最大 値をとる必要がある。式[8]によれば、2k(n-1)の最大値は2m-1である。しかし、 2k(n-1) = 2m-1とすると、Dn + 3*Yn-1は2m-1以下となり、3*Yn-1 = 0かつDn = 2m-1 となる。Yn-1は0にはならないので、2k(n-1)はかならつ2m-1以下となり、最大値は 2m-2となる。したがって、以下の式が成り立つ。 2m-2 <= Dn < 2m-1 2m-2 <= 3* Yn-1 < 2m-1 2m-1 < Dn + 3* Yn-1<= 2m 上記の分析から、次のことがわかります。 3* Yn-1 + Δn = 3* Yn-1 + 2k(n-1) = Yn
Ynは任意の正の整数に対して式[1]を満たすので、コラッツ予想は任意の正の整数 に対して成り立つはずである。
Base-X Conjecture and Collatz Conjecture Proof
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